空き家になった実家の片付け。費用を抑えて片付けるには?

「実家の家を相続したけれど、特に住む予定もないので空き家なってしまった」、ということはないですか?空き家を売却するにも、賃貸に出すにしても、解体するにも、片付けは必ず必要になってきます。でも、ご家族で住まれていた家具や家電を含めたお家の片付けとなると、ただ掃除をするのとは規模が違います。なので、業者を利用が必要になってきます。業者を利用した片付けがどのようなものなのか、費用面も含めて詳しく見ていきましょう。

費用を抑えた片付けプラン。まずは空き家の現状チェックから

お持ちの空き家はどのような状態でしょうか?それによって、自分でできることが多かったり、業者にお任せする部分が多くなったりします。言うまでもないことだと思いますが、自分で対処する部分が大きいほど費用を抑えられます。でも、やはりその手間や労力を考えると、全て自分で行うのは至難の技です。業者を上手に利用して、労力、費用ともに最小限に抑えつつ片付けを進めて行きたいですね。

今回は、次のような状態の空き家の費用を抑える片付けを提案したいと思います。

①実家の空き家を相続したばかり
②現在住んでいるご両親が施設などに入居予定でもうすぐ空き家になる
③所有している空き家がゴミ屋敷も同然

①と②の空き家だと、遺品整理や生前整理なども重要なポイントになってきて、自分で行える、もしくは行うべきことも出てきます。③の場合だと、衛生面などを考慮すると、やはり全体的に業者にお任せしたほうが良いでしょう。

遺品・生前整理も必要な片付け

相続したばかり、もしくは現在住んでいるご両親が施設などに入居された場合の空き家の片付けとなると、ゴミの処分だけでなく、遺品整理や生前整理も含まれてきます。ご家族の思い出の品をチェックしながらのご自身での作業、不用品処分のための業者の利用などをむまえ、費用を抑えて片付けを進めるにはどんな方法があるのでしょうか?

費用を最小限に!自力で片付け

自力で空き家の片付けを行うにしても、粗大ごみや家電(冷蔵庫、テレビ、エアコン、洗濯機)の処分費用がかかります。粗大ごみに処分は自治体の行政サービスを利用するのが一番費用を抑えられます。自治体によって料金設定は異なりますが、数百円~数千円といったところです(家具の大きさによって異なります)。

家電(冷蔵庫、テレビ、エアコン、洗濯機)については、行政では処分してもらえません。こちらは家電量販店に引き取ってもらうか、自身で指定の引取場所まで持っていきます。家電量販店に引き取ってもらう場合は、リサイクル費用と収集運搬費用がかかり、自身で持ち込む場合はリサイクル費用のみかかってきます。リサイクル費用は大体1,500円~5,000円くらいの間に収まります。収集運搬費用も業者によって変わってきますが、大体2,000円~3,000円程度です。

◆行政サービス&家電処分チェックポイント
 
行政サービス

  • 自治体によって費用や回収日時が違うので確認が必要
  • 申し込みをして回収指定場所に持っていく
  • 料金目安:数百円~数千円
  •  
    家電処分

  • 家電量販店で引き取って貰う場合は運搬費用の確認が必要。業者によっては高価になってしまう可能性がある。
  • リサイクル費用目安:1,500円~5,000円/li>
  • 運搬費用目安:2,000円~3,000円(自身で持ち込む場合はかかりません)
  • 手間を最小限に!業者にお任せ


    自力で空き家の片付けをするには、費用は抑えられますが、やはり時間や労力はとても大きいです。忙しい日常のなか、自分で片付けが難しい方はやはり業者に依頼するのがいいでしょう。ここで一つ注意したいのが、空き家の片付けを、不用品回収業者にお願いするのか、生前整理・遺品整理業者にお願いするのか、という点です。片付けといった点ではどちらに依頼することも可能ですが、仕事の方法に違いがあります。

    ◆ここが違う!不用品回収業者と遺品整理業者

    不用品回収業者
    主に一般の不用品やごみの回収、処分を行います。ゴミとしてのものの区別はつけてくれますが、遺品としての価値の判別は基本的には行いません。また、どちらかと言うと機械的な作業になるので、物の扱いも大雑把になりがちになります。費用面では、遺品整理業者より安いことが多いので、遺品が少なく、遺品の整理だけ自分で行うのであれば、少しでも費用を抑えられて、手間のかかる粗大ごみや家電の処分もお任せできます。

    生前整理・遺品整理業者
    不用品回収業者と比べると物品を遺品をして取り扱うので、作業が丁寧です。残しておく遺品、処分するもの、供養するものなどに分類し、それぞれの対処をし、整理後のお部屋の掃除も含まれていることも多いようです。サービス内容や、その丁寧な作業により不用品回収業者よりも費用面では高くなってしまいますが、細かい仕分けもしてくれるので自分で行う作業の手間は格段に少なくなります。

    費用に関しては、遺品整理業者の方が割高ですが、細かな作業まで対応していただけるので納得です。お部屋の大きさや、残っている物品の量により費用は一概にお伝えすることが難しく、数万円~数十万円とかかる費用の幅も大きいです。業者によって料金設定方法も様々なので、業者を選ぶ際は必ず複数に見積もりを取ってもらうことが大切ですが、ある程度の出費の覚悟は必要ですね。

    できるところは自分で!

    少し時間に余裕があれば、ある程度のことだけ自分で整理した後に、業者にお願いするのが、労力・費用面共に効率的です。そんな場合は、どこまで自分で片付けて、どのタイミングで業者を選ぶのが良いのでしょうか?

    ◆ここは自分でやっておくべき

  • 行政サービス利用:行政サービスで処分できるものを安く処分。特に布団類。業者にお願いする際には一般的に㎡単位で処分費用がかかるので、全体的な不用品の量を減らす上で役立ちます。
  • 買い取りや無料引き取り:リサイクルショップで買い取りをしてもらったり、無料引取できるものは引き取ってもらう。本や洋服、家具や食器など、ここで引き取ってもらえるものは多いです。また、知人や友人に譲れるものがあれば譲るのもいいですね。
  • 隠れた金品をチェック:箪笥などに、現金・金券類、貴重品が隠れていないかチェック。昔の方はへそくりなどを隠している方も多いので。
  • 以上の点を自分で対応、確認できたら、業者に依頼する際には、ある程度の費用を抑えた見積もりが期待できますよ。

    ゴミ屋敷を片付けるには?

    空き家を所有していても、特に手入などをせず、放置したままにしていませんか?久しぶりに空き家を覗いてみると、不法投棄などをされてゴミ屋敷化してしまう、ということがあります。また、手入れを怠ることで、敷地内の庭などが荒れ、動物が住み着いたりして、近隣からのクレームが発生してしまう事もあるので、注意が必要です。
     
    さて、そんなごみ屋敷を費用をなるべく抑えて片付けるにはどうすれば良いでしょうか?

    ゴミ屋敷も自分で片付けはできる?

    上記の項目にも記載しましたが、基本的に費用を最小限に抑えて空き家の片付けするには自分で片付けるのが当然ながら安上がりです。しかし、ゴミ屋敷の片付けになると、衛生面での問題も考慮しなければなりません。素人でも掃除できるレベルなのか、全て専門家に頼るべきか判断が必要です。

    素人が片付けられる判断基準は、以下の条件ですが、下の条件が一つでも欠けていたり、家の外(駐車場やお庭など)もゴミだらけになっている場合はすぐに専門家に片付けをお願いすべきです。

    ・広さは3DKまで
    ・お風呂、洗面所、キッチンなどの水回りが機能している
    ・住人が何とか生活できている

    引用:くらしのマーケットマガジン

    自力で片付けを行う際には衛生面に特に注意して計画的に進めていきましょう。

    片付け準備チェックポイント

  • 人手・まとまった時間の確保
  • マスクやエプロン軍手など、衛生面を考慮した服装
  • 害虫避け・駆除剤の用意
  • 自治体のゴミの回収日や処理センターの予定確認
  • 軽トラやバンなど、ゴミを多く詰める車両
  • ゴミ屋敷でも、自分で片付けられる条件が整っていれば、費用は大幅に抑えられるでしょう。しかし、溜まりに溜まったゴミを片付けるのは、予想を超える時間と労力を必要とするので、素早い解決の道は、業者へ依頼するのが一番です。こちらも、空き家に残されたゴミの量によって費用が大幅に変わってきます。目安として、「軽トラ1台分」の積み放題でのパック料金(1部屋やワンルーム)ですと、人件費や処分費、追加費用のエキストラも含めると3~4万円程度になります。追加費用は、業者によって設定が様々なので必ずチェックして下さいね。

    例: 業者Aの軽トラ詰め放題プラン
    ※追加料金は業者によって異なるので、必ず確認してください。

  • 基本料金(150キロまで):2万円(⬅基本料金1万円~2万円の業者が多い)
  • 重さ150キロ以上:150円/キロ
  • 大きな物の移動のみ:1000円
  • 袋詰めされていない:基本料金の5割増し(基本料金3万円)
  •  
    ■袋詰めされていないゴミ200キロ+物移動なしの片付けの場合
     ➡3万円(基本料金の5割増し)+(50×150円)+0円=37,500円

    ですので、家一軒全体を業者にお任せするとなると、数十万円から、多いと数百万円もかかることもあります。
    積み放題を利用する際は、全体の不用品の重さは素人目では、分かりにくいので、業者に依頼する際は、お部屋や家の状態を細かく伝え、しっかりとした見積もりを取ってもらった上で、追加料金の条件など、細かな確認を行いましょう。また、複数業者に相見積もりを取ってもらう事も忘れずに。

    まとめ

    実家を相続したり、これから空き家になるであろう家の管理を任されると、片付け方も分からないし不安になりますよね。費用を抑えて片付けたいけれど、自分で全部片づける時間も取りにくいと思います。そんな時は、遺品整理や不用品回収などの専門家を上手使い分けることで、費用も労力も最小限に抑えて片付けを進めることができますよ。