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固定資産税が6倍に!?空き家対策特別措置法で損しない!お金の知識

大きな社会問題になっている全国の「空き家」
平成25年に実施された総務省の調査によると、全国の空き家は約820万戸あると言われていて、およそ7軒に1軒が空き家になっているのが現状です。空き家を放置すると、防災・衛生・景観など、様々な面で周辺環境にも多大な影響を及ぼします。

政府は、この空き家増加に危機感を募らせ、平成27年5月26日「空き家対策特別措置法」を本格施行。そして更なる対策推進のため、新たな制度導入の動きも出てきています。


なぜこんなにも空き家問題が深刻化しているのでしょうか。
少子高齢化や、高齢者の持ち家率の高さ等、様々な理由が考えられますが、
空き家が増加の一途を辿っている要因の一つに、建物がある土地は固定資産税の優遇措置がとられていることも挙げられます。

皆様ご存知の通り、土地や建物を所有していると固定資産税がかかります。
しかし、建物が建っているか否かで、支払う税金に約6倍の違いがあるということをご存知ですか?不動産オーナーにとっては、非常に大きな問題ですよね。

「空き家対策特別措置法」で損しないために、今一度税金の仕組みについて知っていただき、これを機会に、空き家対策に真剣に向き合うきっかけになれば幸いです。

空き家にかかる固定資産税


まず、基本的な固定資産税について見ていきましょう。
固定資産税は、市区町村が定める「課税標準」によって算出されます。その際、住宅用地の特例措置がとられ、住宅等が建っている場合は更地に比べ約1/6も税金が安くなります。
そのため、不動産オーナーにとっては更地にしない方が断然メリットがあり、それが空き家が減らない一因になっているわけです。

固定資産税
更地の場合 課税標準×1.4%
住宅200以下の部分 課税標準×1/6×1.4%
住宅200超の部分 課税標準×1/3×1.4%

固定資産税算出例
ここで、具体的に例を挙げて計算してみます。
例えば、150㎡の土地があることを想定して、更地と建物が建っている場合で比べてみたいと思います。
土地の課税標準額 2,500万円
建物の課税標準額 1,000万円

建物が建っている場合
土地の固定資産税 2,500万円×1/6×1.4%=5.8万円
建物の固定資産税 1,000万円×1.4%=14万円
合計 19.8万円

更地の場合
土地の固定資産税 2,500×1.4=35万円
合計 35万円

このように、上記の例ですと建物が建っているか否かで約15万円もの差がありますので、
更地にしない方が得策と思うのは当然のことでしょう。この1/6の優遇措置が受けられなくなる可能性がある・・というのが「空き家対策特別措置法」なのです。

空き家対策特別措置法で生じた変化


では、どのような状況になると優遇措置が受けられなくなるのか。それは、「特定空き家」に指定されてしまった場合です。空き家対策特別措置法の施行で、市区町村は法律で規定する限度内で空き家への立ち入り調査が可能となりました。行政が放置しておくと危険と判断した場合、修繕や撤去など所有者への助言・指導、勧告、命令などを行います。

そして、「特定空き家」に指定されてしまうと、住宅用特例が無効となり、例え建物が建っていたとしても更地同然の税額となってしまうのです。税額が6倍に・・不動産オーナーにとってはゾッとすることですよね。更に、命令に従わない場合は、50万円以下の過料等に処せられ、行政代執行法で撤去することも可能に。このようなリスクは何としても避けたいところです。

税金を抑えるためにできること・対策


続いては、税金を抑えるためにできる対策や優遇措置を考えていきたいと思います。

特定空き家に認定されないための空き家対策を例に出すと、
・空き家を売却、更地にして土地を売却
・賃貸住宅として貸し出す
・更地にして、駐車場等として活用
・空き家管理代行業者に管理を依頼
・空き家バンクに登録
などが挙げられます。

では、この中から3つ取り上げてみましょう。

空き家を売却・更地にして売却


売却を考えている方に是非知っていただきたい制度があります。
それは「居住用財産の特例」です。これは、人が住まなくなってから3年後の12月31日までに売却する場合、譲渡所得から3000万円を控除するというものです。しかしこの特例は、マイホームであることが条件で、別荘や仮住まいは適用外となってしまいます。ですので、将来的に売却を考えている方は、空き家に一旦住んでしまうというのも一案です。

5年以上住んだと仮定すると税金は20%になりますので、3000万×20%=600万円所得が増え、夫婦で共有名義の場合は、それぞれ3000万円の控除が受けられますので、1200万円になります。ただし、特例の対象にはマイホームであるということ以外にも、
・相続開始の直前において当該被相続人以外に居住をしていた者がいないこと
・昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建築物を除く)であること
などの条件がありますので、条件を満たしているかどうか調べる必要があります。

賃貸住宅として貸し出す


実家を相続した場合、思い出深い家を取り壊すことに踏み切れない方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。その場合は空き家を残し、リフォームなどを行った上で賃貸住宅として貸し出すのも一つです。

国土交通省は、空き家に入居する子育て世代や高齢者に対して最大4万円の家賃を補助し、貸し出す側には改修費用など最大で100万円を配る政策を固めました。早ければ今年の秋頃には開始される見通しということです。4万円の家賃補助は非常に大きいですよね。
今後この制度が導入されれば、空き家への入居を検討する方も増えるかもしれません。

空き家を持て余している方・建物を残し賃貸でお金を生み出したいという方には朗報と言えるでしょう。とはいえ、これから導入される制度のため、今後の動向を注視していくのが大切です。

更地にして活用


建物の劣化や生活環境等の問題で住むことや賃貸も考えていない。そのため、解体し更地にして違う活用方法を検討しているという方も多いのではないでしょうか。空き家対策特別措置法の施行で、各市区町村では様々な対策に乗り出しており、3年前の時点で401の自治体が個々に条例を制定。足立区を例に挙げると、空き家を含む老朽家屋やごみ屋敷に対し先進的な取り組みを行っています。

例えば、
・戸建住宅や共同住宅を解体した場合、除却工事費の1/2以下 上限50万円を助成
・特別建築物を解体した場合、除却工事費の1/2以下 上限100万円を助成

このような制度を使わない手はありませんので、ご自身の空き家が建っている市区町村ではどのような条例があるのか調べてみることをお薦めします。

以上、ほんの一例ですが挙げさせていただきました。皆様の空き家対策の参考にしていただければと思います。余計な税金を支払うことなく大切な資産を守り育てていく。税金を払い続けるという負債の連鎖を断つなど、空き家を放置しないことで様々なプラスがありますので、これを機会に腰を据えて考えてみてはいかがでしょうか。
 

まとめ


まずは、所有する空き家が「特定空き家」に指定される可能性があるのかどうか、現状を把握することが大切です。そして修繕等が必要な場合は早めに取り掛かりましょう。専門業者や市区町村の担当者に相談するのが良いと思います。空き家をどうするのか?対策は数多くあり、どの方法をとるかで税金も変わってきます。どれが一番ご自身にメリットがあるかを知り、精査していくのが大事だと言えます。
空き家対策特別措置法が施行されてからまもなく2年。今後更に加速していくであろう空き家対策に不動産オーナーはしっかり向き合う機会かもしれません。