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1,6億まで無税に!?配偶者の税額軽減の賢い利用方法!

相続税対策の1つとして知られる「配偶者の税額軽減制度」。配偶者の税額軽減制度は、配偶者が利用できる制度で、相続税を最低でも1,6億円控除できるものです。では、「配偶者の税額軽減制度」の具体的な要件や申請はどのように行うのでしょうか。

今回に記事では、「配偶者の軽減税率制度」を利用するにあたっての要件申請方法、また制度を賢くお得に利用するための方法をご紹介していきます。

配偶者の軽減税率とは?

「配偶者の軽減税率」とは、配偶者が相続した財産のうち、1,6億または、それを超えても配偶者の法定相続分の額までは課税対象とされない制度です。

利用のための3つの要件

  1. 戸籍上の配偶者であること
  2. 相続税申告期限までに遺産分割が完了していること(※遺産分割・・・被相続人の遺言がない場合に相続人全員で話し合い、遺産の分割を取り決めること)
  3. 相続税申告書を税務署に提出すること(配偶者の控除を利用し相続税が0円だとしても申告する

申請方法

申請期限

配偶者の税額軽減の控除を受けるには、申告書を被相続人がなくなった日の翌日から10ヶ月位内に以下の書類を添えて税務署に提出します。

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本(被相続人がなくなってから10日経過した日以降のもの)
  • 遺言書の写しまたは、遺産分割協議書の写し(遺産分割協議書の写しを提出する際は相続人全員の印鑑証明書)

申請にあたっての注意点

~修正申告~

相続税を一度申告した後、新しく遺産が見つかった場合は税務署に「修正申告」を行います。未申請の遺産が発覚した場合、自ら修正申告を行えば追加分であっても配偶者の控除を受けることが可能です。

また、修正申告には期限はありませんが、申告の遅れた日数を基準に延滞税が発生してしまいます。もし、新しく遺産が見つかった場合は1日でも早く税務署に申告を行いましょう。

~遺産の隠ぺいには罰則~

税務調査により遺産の隠ぺいが発覚すると、発覚したタイミングで修正申告を行っても控除は受けることができません。それだけではなく、さらに35~45%の税負担が増えたり、悪質だと判断されれば刑事罪(5年以下の懲役または、500万円以下の罰金が課せられる可能性もあります。

~期限内に遺産分割協議がおわらない場合~

相続税の申告期限までに遺産分割協議が終わらない場合、「申告期限後3年以内の分割見込み書」を添付し、一旦相続税の申告を行い納税を行います。このときは、控除は反映されずに納税を行うことになりますが、3年以内に分割協議が終了すれば、税務署に「更正」の請求を出すことで、払いすぎた税金は戻ってきます。

~3年たっても協議が終わらない場合は?~

3年たっても遺産分割が終わらない可能性も十分に考えられます。この場合は、「遺産が未分割であることについてやむを得ない理由がある旨のある承認申請書」を提出し、承認を得なければなりません。さらに、上記の書類とともに訴状や遺言書など分割できないことを証明する書類が必要となります。

※その後の協議の結果、遺産分割が解決したらその日の翌日から4ヶ月以内に遺産分割を行い、更正の手続きを行ってください。

ここまで、「配偶者の税額軽減」を利用するための要件や申請方法をご紹介しました。次からは、実際に例を用いて、配偶者の税額軽減を利用した場合の相続税額についてシュミレーションしていきましょう。

実際にシュミレーションしてみよう

配偶者控除を利用した相続税の計算例

今回のシュミレーションでは、次の例を用いて計算していきます。

法定相続人妻・子供2人
遺産総額1億4,800万円

~ステップ1~基礎控除額を引く

まず、遺産総額の1億4,800万から基礎控除額(納税者に対し、ある一定額まで免除される税額のこと)を引き、課税遺産総額を求めていきます。基礎控除額は「3,000万+600万×法定相続人の数」で計算します。

例の場合、「3,000万+600万×3人=4,800万」となり、4,800万を基礎控除額として遺産総額から差し引くと【1億4,800万-4,800万=1億】となります。つまりこの場合、1億が課税遺産総額となります。

~ステップ2~各相続人の取得額を求める

ステップ1で算出した1億を一旦、法定相続分で分割し、各相続人の取得額を求めていきます。

  • 配偶者【1億×1/2(法定相続分)=5,000万】
  • 子供1人あたり【1億×1/4(法定相続分)=2,500万】

(※法定相続分の割合は民法によりそれぞれ定められています。例の場合は、配偶者が1/2、子供は1人あたり1/4となります。)

~ステップ3~各相続人の仮の相続税額を求める

ステップ2で算出した各相続人の取得額に税率と控除分を加えていきます。

  • 配偶者 【5,000万×20%(税率)-200万(控除額)=800万】
  • 子供1人あたり 【2,500万×15%(税率)-50万=325万】

上記の結果から、相続税の総額は【配偶者800万+子供1人あたり325万×2=1,450万】となります。

(※控除額、税率は課税対象遺産額に応じて定められているものをもとに計算します。)

~ステップ4~各相続人の相続税額を法定相続分で求める

相続税の総額を法定相続人で分けて、各相続人の相続税額を求めます。

  • 配偶者 【1,450万×1/2=725万】
  • 子供1人あたり 【1,450万×1/4=362万5千万】

~ステップ5~配偶者控除額を求める

配偶者の控除額は「相続税の総額×(①課税価格の合計額×配偶者の法定相続分)または(②配偶者の課税価格)のいずれか少ない額÷課税価格の合計額」で求めます。①に関しては、1.6億以下ならば、1.6億に置き換えて計算します。例の場合は次のようになります。

  1. 課税価格の合計額×配偶者の法定相続分=1億×1/2=5千万(1億6千万に満たないため1億6千万に置き換えます)
  2. 配偶者の課税価格=1億×1/2=5千万

①の置き換えた1億6千万より②の5千万のほうが少ないため、配偶者の控除額は②を用い、次のようになります。

【配偶者の控除額=1,450万(相続税総額)×②5千万÷1億(課税価格の合計額)=725万】

~ステップ6~各相続人の納付額を求める

  • 配偶者の相続税額=1,450万(相続税総額)×1/2-725万(配偶者の控除分)=0円
  • 子供1人あたりの相続税額=1,450×1/4=362万5千万

例の結果、各相続人の税の納付額は配偶者は0円、子供一人あたり362万5千万となります。

2次相続まで考えて!

ここまで読んでいただけた方の中には、「だったら配偶者の税額軽減の制度を利用して、子供は相続放棄し、配偶者に全額相続させれば相続税が0円になってお得ではないか?」と思われた方もいるのではないでしょうか。

実は、そのような考えで配偶者に全額相続すると損してしまいます。では、なぜ損してしまうのでしょうか。

なぜ損してしまうのか

相続には

  • 1次相続(両親どちらかが亡くなり、配偶者と子供が相続人になる相続)
  • 2次相続(配偶者も亡くなった後の相続のこと)

が存在します。

相続税は、額が大きくなるほど税率も高くなる仕組みになっています。1次相続の段階で配偶者に相続した財産は、2次相続の相続額にプラスされますので、二次相続の際、より大きな額の財産を相続することになります。つまり、2次相続時には税率が高くなり、税負担が大きくなることが予想できます。

また、2次相続では、配偶者の税額軽減の制度が使えないことに加え、1次相続よりも相続人の数は少なくなるので、相続税の負担が大きくなるのです。また、相続人同士で、分割協議がスムーズに行えず、相続税の申告が遅れてしまう等のトラブルも考えられます。

~2次相続で損しないために~

損しないためには、1次相続で配偶者に全額相続させることはせず、子供にも法定相続分を相続させることをおすすめ致します。

2次相続対策として

将来的に高額になるであろうと予測できる財産(投資用不動産・有価証券など)は、1次相続の段階で子供が相続することでお得に相続することができます。不動産の場合でも、今後解体予定のものなどは配偶者が相続してもプラスになるものではないので、配偶者が相続したほうが良いです。

また、1次相続の段階で相続した現金を不動産に変え相続税評価額を下げることも二次相続対策として有効といえます。

こんな控除制度も

相次続控除

相次続控除とは、今回の相続で被相続人が過去10年以内に再び相続が発生し、相続税を支払わなければいけなくなった場合、負担が大きくなってしまいます。それを防ぐために、2次相続で1次相続の相続税のうち一定額を差し引くことができる控除制度です。より詳しい内容を知りたい方は国税庁のサイトも御覧ください。

まとめ

いかがでしたか。配偶者の税額軽減の控除を受けるためには、申請期限をしっかり守ること、申請漏れがないように財産を全て把握しておくようにしましょう。