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不動産譲渡は「期間」がポイント!複雑な税務申告もスッキリ!

土地・不動産の「譲渡所得」は売却による差益だけではありません。親族に相続・贈与する場合でも「譲渡所得」に含まれます。そのため、納税時に申告方法を間違えたり、所得分の計上項目が分からないケースが目立ちます。

ここでは「譲渡所得」の税の仕組みと正しい申告方法についてご紹介したいと思います。

マイホームの売却による譲渡所得への対策

不動産の譲渡所得は、資産を他人に売却・譲渡したときに得た利益です。有償で譲渡所得をして、購入時よりも利益が出た場合には確定申告が必要です。

土地や建物などの不動産は、譲渡所得の中でも分離課税に区分されます。分離課税は計算方法が給与などに課せられる総合課税と異なります。また、利用できる「特別控除」や「特例」がありますので、利用できる制度をチェックしてみましょう。

不動産の譲渡所得金額の計算方法

譲渡所得の金額は以下の計算式で求めます。

[売却価額-(取得費+譲渡費用)]-特別控除額=譲渡所得の金額

算出された金額に応じて、税率が定められています。納税額が決まったら、速やかに税理士などに確認を取ってください。

知っておきたい節税のポイント

不動産の譲渡所得を算出する各項目について、節税のポイントと併せてご説明します!ポイントを理解して節税につなげましょう。

取得費と譲渡費用

不動産を購入時にかかる諸経費などの取得費と、売却時にかかる諸経費などの譲渡費用は、漏れなく計算してください。

取得費および譲渡費用の項目は以下のを参照してください。注意する点は、事業所得などの「経費」・「修繕費」や固定資産税などの維持管理にかかった費用は含めません。

不動産を相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却した場合、一定の金額を取得費に加えることができます。計算方法は以下になります。

相続税額×譲渡した資産の相続税評価額=その人の相続税の課税価格=取得費に加算できる相続税額

所有期間

取得してから売却するまでの所有期間で、かかる税率は異なります。所有期間が5年を超えると所得税の税率は半分になります。さらに10年を超えると、要件を満たせば税率が軽減される「マイホームを売却した場合の軽減税率の特例」も利用できます

注意すべき点は「期間の判定方法」です。譲渡した年の1月1日において、所有期間が5年以下の資産が短期譲渡所得、5年を超える資産が長期譲渡所得となります。

土地と建物は同じ敷地内でも別々に計算します。このため、土地は長期譲渡所得、建物は短期譲渡所得となるケースがあります。

譲渡所得に掛かる税率の内訳

所有期間ごとの税率は以下のを参照して下さい。所得税は2037年までの復興特別所得税を含んだ税率です。

課税譲渡所得にかかる税金は『所得税+住民税』です。不動産を取得した時期からどれくらい経過して売却したのかによって、税率が異なります。売却した年の1月1日の時点で5年を超えているか超えていないかを基準としています。

超えている場合は長期譲渡所得の『所得税15%+住民税5%=20%』、超えていない場合は短期譲渡所得の『所得税30%+住民税9%=39%』が原則です(※)。相続で取得した不動産の場合は、取得した時期は亡くなった方が購入した時、取得価額は被相続人が購入した時点の金額です。

MEMO
※平成25年から平成49年までの各年分については所得税額に2.1%の「復興特別所得税」が課税されます。自宅を売った場合など特定の条件に合致すると特別控除後の譲渡益が6,000万円までは10%、超える部分について15%などの特例が別途あります。

相続した土地の購入価格が不明の場合は?

不動産を売却して譲渡所得を得た場合、確定申告ではどのような準備が必要なのでしょうか?

  • 売却した不動産の売買契約書および領収書
  • 仲介手数料や登記費用をはじめ売却に必要となった費用を示した書類
  • その不動産を購入した価格がわかる契約書
などがあげられます。

売買契約書などの書類をもとに不動産を売却した金額(売却額)から、取得費や譲渡費用などの必要経費を差し引いた額が譲渡益または譲渡損になります。

さらに住居を売却した場合、特別控除額を引いたものが課税譲渡所得になります。

利用できる特別控除や特例

不動産を譲渡した場合に利用できる特別控除や特例をまとめてみました。それぞれ適用要件があるので、利用する前に確認しておきましょう。

A:マイホームを売却した場合の3000万円の特別控除
B:マイホームを売却した場合の軽減税率の特例
C:2009年~2010年に取得した国内の土地を売却した場合の1000万円の特別控除
D:保証債務を履行する為に土地建物を売却した場合の特例
E:公共事業などのために土地建物を売却した場合の5000万円の特別控除
F:特定土地区画整理事業などのために土地を売却した場合の2000万円の特別控除
G:特定住宅造成事業などのために土地を売却した場合の1500万円の特別控除
H:農地保有の合理化などのために土地を売却した場合の800万円の特別控除

それぞれの要件については、以下の国税庁のHPや税務署の窓口で確認してください。

国税庁HP

所有期間について税務署はチェックしているの?

譲渡所得の申告は、譲渡した年の他の所得項目(給与・年金・不動産など)と一緒に申告します。しかし、譲渡所得だけは資産税部門という部署にまわされ、譲渡所得の事績書が納税者ごとに作成されます。

4月中旬までに税務担当者が事績書ごとに申告内容が適正なのかチェックしています。「所有期間がおかしい」と判断されたときは、職権で登記簿謄本を取り寄せて所有期間を確認しています。

「高額譲渡所得」については、『この年に乙さんが〇〇万円の不動産を譲渡している』と登録されます。譲渡者が亡くなり、相続税の申告書が提出されると、過去の譲渡内容と相続税に計上されている資産との照合が行われます。

国税庁は様々な方法で相続税の申告書の内容をチェックしていると考えていいでしょう。

自宅売却で特別控除などが受けられないケースとは?

譲渡益から差し引く特別控除ついて、何か注意点はあるのでしょうか?

具体的なケースとして、夫婦のどちらかが亡くなり、配偶者が相続したとします。配偶者は一人で自宅に住み続けますが、自宅の建物だけを配偶者が相続し、敷地は子どもが相続できるように遺産分割協議書を作成できます。

二次相続を考慮して、評価額が減価償却に伴い下がる「物件」は配偶者が相続し、評価が一定の「土地」は子どもが相続する遺産相続の方法です。

ただ、数年が経過して配偶者が老人ホームに入居すると問題が生じます。自宅を譲渡する必要が出てくるからです。居住していない子どもが所有している土地については、マイホームを譲渡した場合に適用される「3,000万円の特別控除」は使えません。

将来、良かれと思って分割した遺産が逆に負担になってしまっては意味がありません。ですので、遺産分割は様々な状況を想定しながら、経験豊富なベテランの税理士に相談することをお勧めします。

まとめ

不動産の譲渡所得は過去に遡って金額を算出しなければなりません。譲渡された側もいずれまた売却する可能性も考えられます。ですので、譲渡取得に掛かった金額がどのくらいなのか、記録をしておきましょう。

そして、不動産の譲渡所得の計算には多くの知識が求められます。特例制度などの場合、譲渡所得でかかった「費用」=「取得費」・「譲渡費用」を専門家と一緒に仕分けすると、後の譲渡所得の申告時にトラブルを避けることができます。