あなたに最適な解体業者を無料で一括見積

相続時の暦年課税とは?贈与額が110万円以下なら税金ゼロ!

祖父母や両親から贈与を受けたとき、気になるのが贈与税です。贈与税は原則として暦年課税という課税方式を採っているのをご存知でしょうか?

暦年課税とは1月~12月までの1年間で受けた贈与に対し課税する制度です。暦年課税は贈与者・受贈者について制限はなく、現金や預貯金・有価証券・不動産などのあらゆる財産の贈与が暦年課税の対象となります。

毎年コツコツ節税対策!暦年課税の基礎控除とは?

暦年課税には年間110万円の基礎控除があります。贈与には贈与税が課税されますが、課税対象となる1年間に受けた贈与の総額から基礎控除額差し引いた金額に対し課税されます。よって、年間110万円までは贈与を受けても課税されません。

また110万円を超えた場合は超過分に対してのみ課税されます。なお、贈与税を納める義務があるのは受贈者です。つまり、複数人から贈与を受けた場合でも基礎控除額は年間110万円で変わりません。

暦年課税による贈与税の計算方法

暦年課税による贈与税の計算方法は、次の手順で行います。

①贈与額を合計

①基礎控除を差し引く
②税率を掛けて贈与税を計算する

まず、その年の1月~12月に受けた贈与財産の価額を合計します。贈与財産の種類は現金に限りません。なお、後述の相続時精算課税を選択した贈与者からの贈与財産については、暦年課税の対象とはなりません。

②基礎控除を差し引く

年間の贈与財産の価額を合計した課税価格から基礎控除の110万円を差し引きます。

③税率を掛けて贈与税を計算する

贈与税の税率は、一般贈与財産特例贈与財産では異なり、特例贈与財産の方が税率が低く設定されています。ここでは、一般贈与財産・特例贈与財産について、それぞれ説明します。

一般贈与財産とは?

一般贈与財産は特例贈与財産に該当しない財産です。例えば、次の間柄の贈与に適用します。

MEMO
・夫婦
・兄弟
・子が未成年者の親子
一般贈与財産の税率は下表のとおりです

例えば、基礎控除後の課税価格が300万円の場合は、次の式によって、贈与税額を計算することができます。

300万円×15%-10万円=35万円

特例贈与財産とは?


一方、特例贈与財産は直系尊属(親や祖父母等)から贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上の直系卑属(子や孫等)への贈与財産を指します。なお、配偶者の直系尊属からの贈与は適用できません。

特別贈与財産の税率は下表のとおりです

節税目的の「名ばかり」贈与は認められない?

暦年課税は基礎控除によって、非課税で110万円×年数分の贈与が受けられます。

例えば毎年110万円ずつ、20年間にわたって贈与を行えば、110万円×20年=2,200万円を非課税で贈与できるはずです。しかし、20年にわたって110万円ずつ贈与することが初めから約束されている場合は、約束したはじめの年に(2200万円-110万円)×50%-250万円=795万円の贈与税が課税される可能性があります!

贈与においての注意点

  • 受取りの口座は受贈者が管理し、受贈者が自由に出金して使用できる状態にしておく
  • 贈与契約書を毎年作成する
  • 110万円を超える贈与があった年は、当然ながら税務申告を行う
  • 有価証券を贈与した場合は、速やかに名義変更を行う
  • 不動産を贈与した場合は、速やかに所有権移転登記を行う
  • 暦年課税の贈与に相続税が課される場合(相続開始前3年以内の贈与)
暦年課税は原則として相続税はかかりません。

既に贈与税を支払っている場合は、相続税も課され、贈与税と相続税の「二重課税」となってしまいます。そこで、相続税から既に支払った贈与税の金額を差し引いた金額を相続税として納めればよいことになっています。

ただし、贈与税として支払った金額が課税されるべき金額より大きかった場合でも差額の贈与税は還付されません。

贈与の課税対象にならないためには?暦年課税の申告方法

ここでは暦年課税の申告方法について説明していきます。

MEMO
➡申告が必要な場合
1月~12月の1年間に基礎控除額(110万円)を超える贈与を受けた人が対象です。

なお、配偶者控除や住宅取得等資金の非課税の適用を受ける場合であっても申告は必要です。

申告時期

暦年課税の申告時期は、贈与を受けた翌年の2月1日3月15日です。

期間が過ぎてしまった場合でも申告は可能です。ただし、利用できなくなる減税制度もあり、ま加算税や延滞税が課せられる可能性もあるので期限内に申告するようにしましょう。

申告場所

住所地を管轄する税務署で行います。税務署では申告に関する相談にも応じていますので、不明な点は問い合わせてみましょう。

申告書類の作成方法

申告書類の作成方法については、ウェブサイトをご参照ください。
参考 国税庁「贈与税申告のしかた」

贈与者が受贈者名義の口座を管理している場合

贈与契約が成立するには、贈与側の意思と受贈者の意思が合意していなければなりません。親が子に内緒で「子名義」の銀行口座を開設し、毎年入金しているようなケースでは贈与が成立しません。

また、親の入金を子が知っており、贈与について承諾している場合は贈与契約は成立します。贈与者が口座を管理している場合は、毎年110万円ずつ入金していても、毎年の贈与が成立しているとは認められず、「贈与が行われた」と認定される可能性があります。

2,500万円まで贈与税が非課税?相続時精算課税とは


相続時精算課税制度とは、親や祖父母から贈与された財産の価額が、2,500万円まで贈与税が非課税になる制度です。

減税に有効な制度に思えますが、贈与税の先送りに過ぎません。贈与税の控除はされますが、相続時に課税適用財産とその他の遺産総額が基礎控除額を超えた場合に相続税が課税されます。

贈与者が贈与をした年の1月1日時点で60歳以上

・受贈者(贈与を受ける人)が贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上
・贈与者と受贈者の関係が親子か祖父母と孫
この条件を満たさない場合は、相続時精算課税を選択できませんから、暦年課税で納税するしかありません。

また、相続時精算課税は受贈者が贈与者ごとに選択できます。ですので、父からの贈与は暦年課税(通常の課税方式)にして、母からの贈与は相続時精算課税にするということも可能です。

ただし、相続時精算課税を選択した場合その後の撤回はできません。

金額に制限はあるのか?

金額に制限はありませんが、控除されるのは贈与者ごとに2,500万円までです。1億円の不動産の贈与の際に、相続時精算課税制度を利用した場合は、7,500万円については贈与税を支払わなければなりません。

2,500万円を超えた分の贈与には一律20%の贈与税が課されます。課された贈与税は、相続時精算課税の際に相続税から控除されます。贈与税額が相続税額を上回る場合は差額の還付を受けます。

相続時精算課税のデメリット

①贈与税の非課税枠がずっと使えなくなる

暦年課税贈与は年間110万円までは非課税ですが、相続時精算課税を選択した贈与者からの贈与は、その年以降すべて相続時精算課税となり、110万円の非課税枠を利用することはできなくなります。

②財産総額が相続税の基礎控除額を上回る場合は税金が高くなる

遺産総額が相続税の基礎控除額を上回る場合は、相続時精算課税制度を利用しない方が節税になります。

相続税と贈与税は累進課税方式を取っていますので、課税額が大きくなればなるほど税率が高くなります。贈与税は暦年課税のケースでは毎年課税されるので、細分化して毎年贈与していったほうが税率を低く抑えられるのです。

暦年課税と相続時精算課税はどちらが得?

相続時精算課税制度を利用した方が得かどうかは、相続税の基礎控除内に財産総額が収まるかのか?という点が重要になります。

ここで、相続税の基礎控除の計算方法についてご紹介します。贈与税の控除額は年間110万円でしたが、相続税の基礎控除額は次の式で計算されます。

3,000万円+600万円×法定相続人の数
※法定相続人とは、相続することができると法律で定められた人のことです。

基礎控除額を算出して、手元に残っている遺産総額が多いのであれば、「相続時精算課税制度」を利用するべきではないでしょう。

まとめ

贈与税の課税方式には、「暦年課税」と「相続時清算課税」の2つがありますので、現時点で概算の遺産額が分かるようであれば、どちらにするべきか検討してみましょう。

相続時清算課税は選択式なので、特に申請しなければ自動的に暦年課税が適用されることになります

暦年課税は年間110万円まで基礎控除として認められていますので、長期的視点から節税対策を進めていくべきです。