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固定資産税は「路線価」で決まる!高評価を得るポイントを相続前に知っておこう

2015年に基礎控除額の引き下げが行われ、土地評価額の算出法が変わりました。評価額を計算する際、混同しがちなのが路線価固定資産税評価額といった評価基準です。

相続手続きが初めての方は、特にどの評価基準で相続税を納めれば良いか悩みます。評価基準のなかで路線価は相続税を収める際に用いる評価です。混同しがちな資産評価額の違いをきっちり理解した上で相続を進めましょう。

路線価・固定資産税評価額・実勢価格・公示地価の違い

一般に土地の価格は次の4つがあります。

①実勢価格
②公示価格
③固定資産税評価額
④相続税評価額

実勢価格は実際の売買の際に用いられる金額です。売主や買主の都合、その他市場の状況などが総合的に反映されて実勢価格を算出します。路線価・固定資産税評価額・公示地価・実勢価格の4つは一物四価と呼ばれ、すべて同じ土地に対する価格を意味しています。実際に4つの評価の特徴を見ていきましょう。

路線価とは

路線価は相続税の計算をする時に使用します。毎年7月1日に国税局・税務署で公表され、路線価は不動産鑑定士などの意見も取り入れながら、公示地価の80%程度を目安に決定されます。

なお、路線価がない地域の場合は、固定資産税評価額を基に算出する場合があります。また、新年早々に相続が発生して、路線価が発表されていない場合も、公示地価を基に路線価を推算することも可能です。

基準とする路線価は、街路に沿接する標準的な土地の単位地積(1㎡)当たりの価格を表示したものです。路線価は、固定資産税や都市計画税等の税金の算出に利用される価格となっており、この金額を基に計算を行います。

MEMO
➡路線価を調べるには?

国税庁のサイトから、自分が知りたい土地の前面道路の路線価格を確認します。

国税庁 平成30年分財産評価基準

上記のサイトを開いて、自分が調べたい土地の情報を確認すると以下のような画面が出てきます。数字は「㎡」あたりの単価が千円単位で書いてあります。青い部分の土地を評価する前提で考えてみましょう。路線価は「1,560B」と記載されている靖国道路に面しているので、1㎡当たり156万円であることが読み取れます。

あとは数式に当てはめ、計算するだけです。居住用土地は、以下の計算式になります。

固定資産税=土地面積(㎡)×路線価格×1/6×0.014%
都市計画税=土地面積(㎡)×路線価格×1/3×0.003%

仮に土地面積を100㎡と仮定して、先ほどの事例に当てはめると以下の数字になります。

奥行価格補正率➡ 奥行き10mの普通商業・併用住宅地区なので…0.99
間口狭小補正率➡ 間口が04mの普通商業・併用住宅地区なので…0.97
奥行長大補正 ➡ 奥行き(10m)÷間口(4m)で2.5になので…普通商業・併用住宅地区の場合は1.00。➡補正の必要なし
A 路線価に奥行価格補正率を乗じる計算   1,560,000円×0.99=1,544,400円
B Aの金額に間口狭小補正率を乗じる計算  1,544,400円×0.97=1,498,068円

1㎡あたり1,498,068円で、40㎡なので、59,922,720円が自用地としての評価額になります。

つまり、年間で固定資産税と都市計画税が156,666円となります。

上記の計算は根拠となる「土地評価を算出する書類」がない場合の概算値です。

公示地価とは

「公示地価」とは、地価公示法に基づき、国土交通省土地鑑定委員会が毎年1月1日時点における標準地の価格を3月(年度末)に公示するものです。つまり「このぐらいの価格で売り買いするのが適正です」と国が示すガイドラインのようなものです。

実勢価格とは

実勢価格は、現実に売り買いが成立した価格のことを指します。

「早く売りたいから公示地価より安く売ってしまった」
「どうしても買いたいから公示地価より高く買ってしまった」

そんな売り手と買い手の実情も反映されるのが特徴です。

固定資産税評価額とは

「固定資産税評価額」は固定資産税の計算をする際に使用します。「固定資産評価基準」と呼ばれる国が定めたガイドラインに基づき、土地は公示地価の約70%、建物は建築費の約50〜70%が評価額となります。評価は原則3年ごとに見直され、地価の下落・上昇などにより評価額が変動します。

固定資産税評価額は、その土地の所有者に課す固定資産税を計算するために使用されます。公平性の観点から田舎であろうと都市部であろうとすべての土地に対して課税されます。

従って、主要都市の道路のみに限られる路線価とは異なり、どの地域の土地にも固定資産税評価額は設定されています。

路線価とその他の基準価格との関係性

相続税路線価の他に3つの土地の査定価格を紹介しました。それぞれに関連性はあるのでしょうか。基本的に国土交通省が公表する公示地価が基準となります。

この金額は、実際に売買する際にも参考にされます。

土地の評価方法について

相続税の路線価については公示地価の80%を基準に設定されます。路線価と公示地価は関連性があるので、公示地価一本でよいのか?と思われる方もいるでしょう。しかし、税金を計算するには何よりも公平性が求められます。

このため、日本全国の標準的な地点をピックアップし、土地の相場を示すにとどまる公示地価には限界があります。各種補正率が設定される相続税路線価は必要なのです。相続税路線価は主要都市の道路について設定されているため、路線価が存在しない地域もあるのです。

相続税路線価の確認方法

路線価は国税庁のホームページで確認できます。
国税庁 路線価図

該当ページでは直近7年分の路線価図を閲覧することができます。被相続人が亡くなってから相続税の申告をするまでに越年しまった場合、実際に亡くなった年の路線価図を使用します。

ページ内に表示された日本地図で目的の都道府県をクリックすると、その都道府県の財産評価基準書目次に移ります。

路線価方式による評価額の計算方法

国税庁のホームページより目的の地域の路線価図を探すことができたら、実際に対象の土地がある場所を探します。次にその土地が面している道路を確認します。道路ごとに路線価が設定されています。

路線価図においては、1㎡当たりの価額が表示されています。数字の後ろには借地権割合を示す記号が表示されており、他人に貸している場合や貸家として使用している土地を評価する際に使用します。

例えば、「300C」とあった場合に、この道路に隣接する土地は1㎡あたり300,000円と評価するということです。
従って、この道路に隣接する100㎡の土地があった場合には、評価額は300,000円/㎡×100㎡で3,000万円と計算できます。

他人に貸している場合や、貸家として使用しており人が住んでいる場合には、容易に立ち退きなどは行えません。つまり、借主や住んでいる人の権利に対応する金額を減額する必要があります。

これを計算するには数字の後ろのアルファベット部分を使用します。Cの場合には借地権割合は70%と定められています。よって、他人に貸している場合は70%を減額になります。

アルファベットは借地権割合を表します。アルファベットの順番で、地域内の土地(完全所有権)に対する借地権の権利の強さを表したものです。

Aは90%・Bは80%・Cは70%…といった具合です。

借地権割合は一律に30%と決まっていますので、この権利部分について24%を減額することになります。また、実際の土地についてはすべてが利用価値の高い正方形や長方形などの形状になっていません。

過去の経緯によりいびつな形をしているもの、道路に隣接する部分が少ない土地もあります。

相続税路線価が設定されていない場合の計算方法

全国に存在する12の国税局(沖縄国税事務所を含む)が管轄地域ごとに路線価を公表しています。路線価図には限界があり、都市を離れた山間部などでは設定がありません。相続税の金額を算出する際に使用するが目的ですので、全国隅々の土地について調査していません。

国税庁にて公表されている路線価図については主要地域のみ

路線価が設定されていない地域を倍率地域と呼びます。

倍率地域の相続税評価は倍率方式により固定資産税評価額に一定倍率を掛け合わせることにより行います。倍率も一覧表になっており、税務署での閲覧以外にインターネットを使って調べることもできます。

国税庁 倍率地域に所在する宅地の評価

MEMO
固定資産税評価額×倍率=評価額
※倍率方式による評価額の計算式
また、路線価方式、倍率方式ともに自用地(自分で自由に使える土地)ではないものは計算の仕方が変わってくることに注意が必要です。
一物四価に換算した場合
・相続税路線価(200㎡×20万円/㎡)=4,000万円
・地価公示価格≒5,000万円
・固定資産税評価≒3,500万円
・実勢価格…売買当事者間で決めた価格。売り急ぎや買い進み等、売買当事者間で決定される。

相続税路線価・固定資産税評価額は、課税のための不動産評価で、保守的に低い価格設定がされています。

個別性の加味

相続税路線価では、個別性が強い不動産(間口が狭い、形状が不整形等)の場合、相続税路線価を利用して算定することは、適切な時価となりません。

この場合、個別性を加味して算定する必要があります。形状や規模如何で20%~30%の誤差が生じるケースも少なくありません。

建物の固定資産税評価

建物の固定資産税評価額は、画一的に減価償却した価額です。しかし、木造建物であれば、築15年ぐらいのものであれば、市場価格がゼロとなる場合もあります。

このようなケースでは固定資産税評価額は時価を超え、適切な時価とはなりません。

価格時点

地価公示価格、相続税路線価、固定資産税評価額は、それぞれの価格時点で評価しています。

これらの評価を利用して算定する場合は、時点修正する必要があります。

不動産鑑定評価との違い

不動産鑑定評価は、時価評価です。対象となる不動産の価格は、時の経過と共に変化します。

不動産鑑定評価では、価格時点(評価額を決定する基準となる年月日)を設け評価します。また、不動産鑑定では不動産の個別性を反映して評価します。

まとめ

相続税法により土地の金額を評価する際に使用されるのが相続税路線価です。相続税路線価について知っておくと、いざ相続が発生した際にあわてることなく対処できます。また、相続が発生する前に納税額の概算を計算して、しかるべき対策をとることもできます。

相続税の計算については、様々な特例があります。計算を間違うと修正額に応じて延滞税などの追加の納税も大きくなり、思わぬ労力を要することになります。

実際の計算は弁護士や税理士に任せるケースが多いですが、ご自身でも基本的な知識を得たうえで相続手続きを円滑に進めましょう!