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擁壁の解体方法と工事費用の相場とは?

あなたのご自宅には擁壁がありますか?
擁壁とは、地面に高低差を設けたい時に斜面の崩壊を防ぐため壁に設置する構造物のことを言い、日本では擁壁の上に建つ家屋というのは珍しくありません。

しかし、家自体がご自身のものだったとしても、擁壁はご自宅が建つ前から建っていたものだったり、そもそも誰が建てたものなのかわからなかったり…。
ご自身の敷地内にある重要な構造物でありながら、擁壁については関心を持っていなかった、という方も多いのではないでしょうか。

その擁壁が老朽化し、万が一にも崩壊するようなことがあれば、あなただけでなく、近隣の方々が多くの被害を受けることになってしまいます。擁壁の現在の状態を確かめ、安全でないと判断した場合には、擁壁の解体・建て替えが必要となります。

では、擁壁の解体工事はどのように行われ、費用はどのくらいかかるのでしょうか?

擁壁の解体工事の前に知っておきたいこと

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「擁壁の解体工事」と聞くと簡単に思えるかもしれませんが、擁壁とはいわば「土砂崩れを抑えるための構造物」。正確な作業を行わなければ、倒壊や土砂崩れで大変な被害を生み出してしまう可能性があるため、作業は慎重に行う必要があるのです。

擁壁がどのようなものかについては、こちらで詳しくご説明しています。
解体工事をする前に!擁壁について知っておこう

擁壁の解体工事を行うタイミングって?

さて、ではそんな重大な解体工事を行わなくてはいけない状況というのは、どのようなときなのでしょう?

擁壁が崩壊の危険性を孕んでいた時

擁壁自体に倒壊・崩壊の危険があった場合、万が一被害を生んでしまう前に解体や建て替えを行うべきです。それは、例えば擁壁のひび割れ(クラック)、つなぎ目ずれによる隙間の発生、傾斜の発生などから確認できます。

このような不安定な擁壁は、地震などの災害による地盤の緩みや、台風等の強風被害により状態が悪化し、倒壊してしまう可能性があります。

現在新たに設置される擁壁については、細かに安全性に考慮した規律が定められていますが、設置当初は違法ではなかったけれど、現在では不適格な擁壁になっている場合なども注意が必要です。

所有の家屋のスペースを大きくしたい時

既存の擁壁が敷地のスペースを大きく取り、「この擁壁さえなければ、もっと土地を有効活用できるのに…」と思った時。
しかし、いくら家を広くしたいからと擁壁を解体したところで、スペースは増えても地盤の心配が残ってしまいます。
もともと擁壁は地盤が緩いところに設置され、土砂崩れなどの災害を防ぐために設置されていたわけですから、擁壁を解体したら今までにせき止められていたものが流れだし、せっかく広くした家も壊れてしまった!ということになったら大変です。

スペース確保の為に擁壁を解体するというときは、既存の擁壁がどのような役目をしていたのか、解体したあとはどのようにして地盤を守れば良いのか考えてからにしましょう。

解体工事の前に擁壁の診断を受けよう!

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「自分の家の擁壁が危険な状態なのか安全な状態なのか、よくわからない…」という方は、ご自身でできる安全診断と、専門業者に依頼して行ってもらう診断を受け、現在の擁壁の状態を把握しておきましょう。

自分でできる安全診断

国土交通省により、「我が家の擁壁チェックシート」なる擁壁の安全診断のためのチェックシートが作成されており、このチェックシートに則ってご自宅の擁壁を確認することで、簡単に安全診断をすることができます。

チェックシートには、周辺環境と、擁壁のタイプごとにひび割れ・水平移動などの擁壁の変状をチェックする項目があり、それぞれの項目に点数が振られています。最終的にその点数を確認して統合評価し、総評点が高いほど危険性の高い擁壁ということになります。
総評点は5,0点未満で安全な擁壁、9.0点未満でやや不安定な擁壁、9.0点以上で危険な擁壁と判断されますが、安全な擁壁ではないという結果になったら、最寄りの自治体へ相談することが推奨されています。

「我が家の擁壁チェックシート」は、国土交通省のホームページにてダウンロードすることができます。

専門業者に依頼して受けられる診断

ご自身でのチェックのみでは不安なときは、専門の業者に依頼し、調査を行ってもらうこともできます。擁壁の調査は、構造物調査の専門業者や、地盤調査の業者、ハウスメーカーにも依頼することができます。

調査業者では目視点検のほかに、擁壁を叩いて反響する音で腐食の有無を判断する打音点検、超音波・電磁波のレーダーを使用する背面空洞調査、専用の機械で沈下板の高さや不動杭・変位杭を測定する動態観測などがあります。

専門業者に依頼した際にかかる診断費用ですが、業者によっても大きく異なりますがだいたい10万円程度かかると思われます。

擁壁の解体は隣家の合意が不可欠!?

擁壁の解体は、思い立ったらすぐにしていいものというわけではありません。
擁壁の多くはその家ごとに建てられているものではないため、ご自身が所有している擁壁であっても、解体工事は隣家にも影響するものであることが多いです。
最悪の場合、擁壁の所有者がどちらなのか隣人が把握できておらず、「うちの擁壁をどうして勝手に解体しようとしているの?」と言われてしまい大きなトラブルに発展してしまうようなこともあり得ます。

擁壁の解体を考えた時には、影響の出る近隣住民に必ず相談をし、双方合意の上で工事を行えるようにしましょう。

擁壁によって違う解体工事の方法

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一口に擁壁と言ってもいくつもの種類があり、それぞれの擁壁によって構造や素材が異なります。擁壁の種類ごとに施工方法が異なるのと同じように、解体工事の方法も、それぞれの擁壁ごとで違ってくるのです。

それでは、擁壁のタイプごとに解体工事の内容を見ていきましょう。

練積み式擁壁

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練積み式擁壁とは、コンクリートのブロックや石などを積み上げ、ブロックや石の間にセメントやモルタル等を流し込み、固めて連結させた擁壁のことを言います。
また、同じようにブロックや石を積み上げて造り、セメントやモルタルなどを流し込まずに作る簡素な造りの擁壁については空積み式擁壁と言います。

練積み式に限らず、擁壁の解体工事をする前には測量・構造の検討をし、既存の擁壁について把握します。また、新たに擁壁を建て替える場合には、新しく建てる擁壁が2m超のものであった場合、工作物確認申請に関する書類を事前に提出する必要があります。

練積み式擁壁や空積み式擁壁の解体工事は、擁壁の上部にあたる敷地にショベルカーを停め、上から掘削していく形で取り壊していきます。
なぜ上から掘削していくかと言うと、積み上げ式の擁壁には崩壊の可能性が非常に高く、下から掘削していくと取り壊した石やブロックが崩れ落ちてきてしまう可能性があり、作業員や作業車に危険が及ぶ可能性があるためです。

重力式擁壁

重力式擁壁とは、重い素材で構築された擁壁で、その重みで背後の土砂の圧力に対抗しています。重力式擁壁は大きく区別するとコンクリート擁壁にあたり、鉄筋を使用していないため無筋コンクリート造りとも言われています。

重力式擁壁の解体方法はいくつかありますが、例えばワイヤーソーを擁壁に巻きつけて切断するワイヤーソーイング工法や、コンクリートを破砕させるバースター工法などで解体することができます。解体の際は隣地の土地が崩れてしまわないよう、取り壊しと同時進行で山留め作業の施工をしていきます。

L型擁壁

L型擁壁とは、片持梁式(かたもちばりしき)擁壁のうちのひとつで、鉄筋コンクリート製のL字型の構造の擁壁をいいます。L型擁壁は基礎部分がとても大きく、背後から水平に押し出す力が基礎部分を持ち上げる力に変えられるような造りになっています。

鉄筋コンクリート造りの擁壁は他にRC擁壁とも呼ばれ、コンクリート造りの擁壁との違いはその名の通り鉄筋が使われていることです。基礎となるL字部分が鉄筋で作られており、そこにコンクリートを流し込む形で擁壁が作られています。

L型擁壁の解体も、ワイヤーソーイング工法やバースター工法が使われることが多いです。
特に、鉄筋を使った擁壁の解体工事には騒音や振動が発生しやすいため、最低限静かに施工できるバースター工法を用いた解体工事が、最近では多くなってきています。
バースター工法を用いた解体工事は、擁壁を地面から引き離すことが容易なため、比較的楽に撤去することができ、他の工法のようにレッカーで無理やり引き離すようなことをする必要がありませんので、作業がスムーズに行えます。

擁壁解体工事費用の相場を知りたい!

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さて、続いては擁壁の解体工事の費用についてです。

擁壁の解体工事は人生でそう何度も経験することではありませんし、相場がわからず不安…という方も多いのではないでしょうか。とは言っても、ここまででお話しましたように、擁壁にはいくつも種類があり、それぞれの擁壁によって費用はまったく異なります。

では、ご自身の擁壁の解体費用をざっくりと求めるためには、何を把握しておけばいいのでしょうか?

擁壁の解体費用を決める4つのポイント

擁壁の解体工事にかかる費用の価格を決めるポイントは4つです。
それは、構造素材大きさ立地条件

構造・素材は、先述のとおり石を積んだ間にコンクリートを流し込む練積み式であったり、鉄筋にコンクリートを流し込んだL型擁壁であったり、という擁壁そのものの種類ということです。
強度の高い擁壁であれば、それだけ解体工事にも時間と労力がかかることになりますので費用は高くなりますし、種類によって解体工事に使用する機械も違うため、使用する機材によっても値段が変わってしまうこともあります。

また、当然ながら擁壁の大きさによっても価格は大きく異なります。敷地を大きく囲うようなものであったり、高さのある擁壁ですと、それだけ解体工事にも時間がかかることになりますので、費用は高くなってしまいます。

立地条件については、道路の広さ隣家との距離などが重要な鍵となってきます。
道路が狭く、撤去した擁壁や土の搬出が難しければ、運搬車を現場から少し遠いところへ停めざるを得なくなり、そうなるとどうしても人力で運ぶことになってしまいます。そうなれば、人件費が高くつき、結果として費用が高くなってしまうことになります。

費用がかかるのは擁壁自体の撤去だけではない!

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解体工事で費用がかかるのは、擁壁自体の撤去作業だけではありません。

例えばL型擁壁の場合、擁壁の解体・擁壁を解体した土地の掘削、地切りしブロックのようになった擁壁や、余分になった残土の処分など、処分費用が高くつくことがあります。
また、大きな擁壁や、高さのある擁壁の解体の際は安全でスムーズに解体作業を行うため、建物の解体工事のように足場を組んで行うこともあります。
そうなれば、足場を仮設するための費用や足場を解体するための費用もプラスでかかってくるため、金額も高くなってしまいます。

実際のL型擁壁の解体工事を例として、どのくらい費用がかかるのかを見てみましょう。

数量単価金額
L型擁壁撤去工事20㎡7,800円156,000円
布基礎撤去工事19㎡3,000円57,000円
RC階段撤去工事1式35,000円35,000円
擁壁解体用足場1式35,000円35,000円
諸経費1式10,000円10,000円
重機使用・回送費1式25,000円25,000円

合計金額 343,440円(税込み)
※あくまで一例であり、費用や内訳は各業者や擁壁の条件によって異なります。

まとめ

擁壁は古くから日本の土地の高低差をうまく利用するため使われてきた構造物です。
そのため、その時代によって構造や使用されている素材が異なり、一口に擁壁と言っても様々な種類があります。
家屋の解体工事にもそれぞれの家屋によって大きく内容が異なるように、擁壁の解体工事もその擁壁の構造・素材・大きさ・立地条件により変わってきます。
まずはご自身の擁壁についてしっかりと把握し、解体すべきかどうか検討してみましょう。隣地の方々に相談することもお忘れなく!

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