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住宅購入における資金贈与の制度

住宅の購入を考えている方の中には、親族の方から資金援助を受ける予定がある人も多いと思います。しかし、個人から資金の贈与を受けるにも、贈与税を払わなくてはいけません。

そこで、直系尊属である両親、祖父母などから住宅取得資金として贈与を受けた場合に一定の金額が非課税となる住宅取得等資金の非課税制度をご存知でしょうか。

この住宅取得等資金の非課税制度適用制度は、2014年で終了予定だった適用期限が2019年6月30日まで延長されました。住宅取得等資金の非課税制度が延長されたことで、どんな影響があるのでしょうか。

今回は、住宅購入における資金贈与の制度やメリットをご紹介します。

相続時精算課税制度と相続時精算課税選択の特例

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贈与税とは、相続時を除いて、個人が個人から財産や住宅を譲り受けた場合に、贈与された側が納付する税金のことをいいます。
ちなみに、相続税というのは、被相続人の死亡により生じた財産にかかる税金のことです。

親族ならだれでも相続人になれるというわけではありません。
直系尊属・直系卑属、法定相続人の範囲については下記のサイトを参考にしてみてください。

相続交渉人。

住宅購入における資金贈与を受ける場合には、「相続時精算課税制度」あるいは、「相続時精算課税選択の特例」のいずれかを選択することができます。

この2つの制度は、贈与税と相続税を一体化させた課税方式であり、相続時に精算をすることを前提に、将来において相続関係にある親から子への生前贈与をしやすくするための制度です。

相続時精算課税制度とは

相続時精算課税制度は、親から子への贈与をスムーズにすることを目的につくられました。
この制度を選択する場合は、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までの間に、税務署で適用手続きをします。

相続時精算課税制度の適用対象者

贈与者は、贈与をした年の1月1日に60歳以上の父母又は祖父母であること。
また、受贈者は贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者のうち、贈与者の直系卑属(子や孫)である推定相続人又は孫であることが要件になります。

贈与財産の種類や金額、贈与回数に制限はありません。

相続時精算課税制度のメリット

生前に贈与をした場合、特別控除額である2,500万円まで贈与税がかかりません。
その代わり、相続のときには、生前に贈与された財産と相続された財産を足した額に相続税がかかります。
(2,500万円超は一律で20%の贈与税が発生します)

また、住宅の資金贈与においてでなくても、値上がりする可能性が高い財産は相続税が増加してしまうため、早めに贈与しておくことで相続税対策になります。

相続時精算課税選択の特例とは

相続時精算課税制度に対し、相続時精算課税選択の特例はどのような違いがあるのかを確認していきましょう。

相続時精算課税選択の特例の適用対象者

贈与者は親、祖父母に限りますが、年齢制限はありません。

この制度は、自己の住宅購入資金、一定の増築改築として充てるために受ける贈与であることが要件です。
2021年12月31日までに贈与した場合に限ります。

また、贈与の翌年3月15日までに、住宅の引渡しを受け、同日までに自宅として居住している確実な見込みがあるかどうかも適用要件になります。

適応対象となる物件に対する要件

対象となる新築住宅

●床面積(登記簿面積)が50㎡以上であること

●店舗併用住宅の場合1/2以上が居住であること

対象となる中古住宅

建築後、居住として使用されたものであること

●床面積(登記簿面積)50㎡以上であること

●店舗併用住宅の場合1/2以上が居住であること

●取得した住宅が次のいずれかに該当すること
①建築後使用されたことのない住宅用の家屋
②建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、その取得の日以前20年以内(耐火建築物の場合は25年以内)に建築されたもの
③建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、地震に対する安全性に係る基準に適合するものであることにつき、一定の書類により証明されたもの
④上記②、及び③のいずれにも該当しない建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、その住宅用の家屋の取得の日までに同日以後その住宅用の家屋の耐震改修を行うことにつき、一定の申請書等に基づいて都道府県知事などに申請をし、かつ、贈与を受けた翌年3月15日までにその耐震改修によりその住宅用の家屋が耐震基準に適合することとなったことにつき一定の証明書等により証明がされたもの

増改築等の場合

●床面積(登記簿面積)50㎡以上の家屋に対する増改築

●工事費用が100万円以上であること。なお居住用部分の工事費が、全体の工事費の1/2以上であること

●店舗併用住宅の場合1/2以上が住宅であること

国税庁

住宅取得等資金の非課税制度とは

上記で紹介した相続時精算課税制度と併用できる住宅取得等資金の非課税制度という制度があります。

住宅取得等資金の非課税制度は、直系尊属である両親、祖父母などから住宅取得資金として贈与を受けた場合に一定の金額が非課税となる制度です。

住宅取得等資金の非課税制度の適用対象者

贈与者である直系尊属、両親、祖父母には年齢に制限はありません。
受贈者は贈与のあった年の1月1日時点で20歳以上である必要があります。

適応対象となる物件に対する要件

対象となる新築住宅

●床面積(登記簿面積)50㎡以上 240㎡以下であること

●店舗併用住宅の場合1/2以上が住宅であること

対象となる中古住宅

●建築後、住宅として使用されたものであること。

●床面積(登記簿面積)50m2以上240m2以下であること

●店舗併用住宅の場合1/2以上が住宅であること

●取得した住宅が次のいずれかに該当すること
①建築後使用されたことのない住宅用の家屋
②建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、その取得の日以前20年以内(耐火建築物の場合は25年以内)に建築されたもの
③建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、地震に対する安全性に係る基準に適合するものであることにつき、一定の書類により証明されたもの
④上記②及び③のいずれにも該当しない建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、その住宅用の家屋の取得の日までに同日以後その住宅用の家屋の耐震改修を行うことにつき、一定の申請書等に基づいて都道府県知事などに申請をし、かつ、贈与を受けた翌年3月15日までにその耐震改修によりその住宅用の家屋が耐震基準に適合することとなったことにつき一定の証明書等により証明がされたもの

増改築等の場合

●床面積(登記簿面積)50㎡以上、240㎡以下の家屋に対する増改築であること

●工事費用が100万円以上であること。なお居住用部分の工事費が、全体の工事費の1/2以上であること

●店舗併用住宅の場合1/2以上が住宅であること

国税庁

住宅取得等資金の非課税制度のメリット

総務省によると、平成27年の高齢者世帯(世帯主が65歳以上である二人以上の世帯)の平均貯蓄現在高は、1人あたり2,430万円です。
このような高齢者の方々は、資金を贈与することで財産を減らし、遺族への相続税の負担を減らすことができます。

また、住宅取得等資金の非課税制度は、相続時精算課税制度(2,500万円)と暦年課税制度(110万円)との併用が可能です。
平成28年時点では、年内中に住宅取得の契約ができたら最大3,700万円まで贈与税を非課税にすることができます。
相続時精算課税制度との併用する場合の優先順は、①住宅取得等資金の非課税制度→②贈与税の基礎控除→③相続時精算課税制度とすることをオススメします。

住宅取得等資金の非課税制度の手続きの仕方

住宅取得等資金の非課税制度の適用に必要な書類、申告の仕方を確認しましょう。
この住宅取得等資金の非課税制度を利用するために必要な書類は以下の通りです。

必要な申告書

・贈与税の申告書 第一表
・贈与税の申告書 第一表の二(住宅取得等資金の非課税制度の精算明細書)

こちらは住宅取得等のための金銭の贈与を受けた場合の申告書の記載例です。

国税庁のホームページで、各申告書が書類の書き方とともにダウンロードできるようになっています。

国税庁

申告手続きに必要となる添付書類

・戸籍の謄本
・新築や契約書の写し
・新築や取得の契約書の写し及び登記時事項証明書

申告する上での注意点

住宅取得等資金の非課税制度を利用するには、贈与税が0円でも申告が必要です。
申告の期限は、贈与を受けた翌年の2月から3月15日と決まっています。この期限を守って、申告と納品をするように注意してください。

失敗例に学ぶ「住宅取得等資金の非課税制度」

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住宅取得等資金の非課税制度は、注意しなければならない点もあります。
実際に非課税で贈与を受けられるはずなのに受けられない事態になってしまったという会社員の男性の失敗例を見てみましょう。

親から500万円の贈与を受けてマンションの購入契約を結んだ。住宅購入用に贈与を受けたときに一定額まで非課税になる制度を使おうと、税務署に申告する準備まで整えていた。だが肝心のマンションの完成が遅れた結果、「翌年の3月15日までに物件の引き渡しを受ける」という必要条件を満たさなくなり、申告に至らなかった。もらった500万円は頭金として確かに購入用に使ったのに、贈与税の課税対象になってしまった。

引用:日本経済新聞

この会社員の男性は、親から贈与を受けた500万円を頭金として購入用に使用したものの、必要条件を満たさなかったことで贈与税の課税対象になってしまいました。
このように、物件引き渡しの時期が遅れたことで報告することを忘れてしまい、税務署から追徴課税される場合もあります。

非課税制度額だけを見て贈与するのではなく、消費税の引き上げ時期や契約時期、注文住宅などの場合は、工事請負契約締結の時期や建物の引き渡しの時期なども含めて資金援助してもらう計画を立てることが重要だということがわかりますね。

2013年度の国税庁における調査では、贈与税の無申告、申告漏れ等の件数は86.2%という現状です。
贈与税の申告漏れは、不動産登記と相続発生のタイミングでわかってしまいます。
最悪の場合、刑事罰(5年以下の懲役または500円以下の罰金)を課せられることもあるので申告の手続きに関しては注意が必要です。

国税庁のHPでは、贈与税がかかる場合と、贈与税かからない場合について詳しく掲載されているので、確認してみましょう。
定義などを知ったうえで、申告漏れのないよう注意が必要です。

国税庁HP

まとめ

住宅取得等資金の非課税制度は、相続税の負担を減らせることにもつながってきます。
しかし、この制度の適用までには、確実な準備と計画性が大事になってきます。
制度の要件に見落としなどがあると、申告漏れなどにもつながり、損をしてしまうことになりかねません。

贈与する親族側とのコミュニケーションをとりながら、制度の仕組みや条件を慎重に確認しながら住宅購入の資金計画を立てていきましょう。
もし不安なことがあれば、税理士に相談して疑問を解決していくようにすすめていけば確実です。

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